左手が動きやすくなる簡単3ステップ!ねじって、まわして、弾いてみる!【ピアニストのためのフィジカルトレーニング】

ピアノを弾いていて、左手が動きにくいって思ったことはありませんか?特に細かいパッセージは弾きにくいですよね。
練習不足だからでしょうか?それとも利き手ではないから?
原因についてはいったん置いておいて、まずは左手を一瞬で動きやすくしてみましょう!

*このフィジカルトレーニングの効果は、家族や友人、知人のプロフェッショナルなピアニストに確かめてもらっています。

この記事はカラダ♮のYouTubeで発信している動画の内容を記事に直したものです。
映像を見た方がわかりやすい所も多々ありますので、ぜひ動画も参考にご覧ください!

左手のためのフィジカルトレーニング

1.右に向いて座り、身体をねじる。

まずはピアノに対して右向きに座りましょう。
そして左ひざを曲げて、左脚の内側を椅子の上にのせてください。
(右足が邪魔になる場合は、右によけましょう。また椅子の背もたれが邪魔になる場合は、椅子ごと右に向けるのをおすすめします。)
その状態で上半身だけピアノに向かってねじり、左手を鍵盤にのせてください。
この時に背筋が曲がりすぎていたり、身体がピアノから遠くなりすぎないように気をつけてください。

それでは左手でピアノを弾いてください。
いかがでしょうか?これだけでも普段より指が回りやすく感じませんか?

2.肩をまわす。

それでは、左を向いた状態のまま、もう一工夫加えてみましょう!

左手の苦手なフレーズを弾きながら、左肩をゆっくりと上下に動かしてください。
今度は左肩を前後に動かしましょう。
それができたら上下、前後の4点を通る円を描くように肩を動かしながら、左手でピアノを弾いてください。
反対周りの円もやってみましょう。

できましたか?それではピアノに真っすぐ向き直って、普段と同じ弾き方でピアノを弾きましょう。
・・・どうでしょうか?
左手が動きやすくなりましたね!

3.左手指を独立させる。

最後は、身体をねじって、肩を回すのに加えて、指の独立を促すエクササイズも取り入れてみましょう!

先ほどと同じ姿勢に戻り、左手を最も届きやすいミファ#ソ#ラ#ドに、54321の指の順で置きます。
5の指でミを押したまま、ファソラドラソファを繰り返し弾いてください。(#は省略。)
次は4の指でファを押したまま、ミソラドラソミと繰り返し弾きましょう。
同じように3の指でソを押して、ミファラドラファミ。
2の指でラを押して、ミファソドソファミ、1の指もミファソラソファミと弾いていきましょう。

これらの指の動きに加えて、左肩をゆっくりまわしてください。
つまり、左に身体をねじって、左肩をまわしながら、指の独立練習をします。

最初からなめらかに弾ける必要はありません。できてもできなくても、5分くらいやったら十分です!
それでは普段通りピアノに向き直って、どんなパッセージでも弾いてみましょう。
確実に何かが変わって、左手が動きやすくなっているはずです!

このフィジカルトレーニングは、毎日練習前に5分程度、まずは2週間ぐらい続けてみてください。
2週間後、あなたの左手は全く別人のものかのように動きやすくなっているはずです!

なぜ動きやすくなるのか?

左手が動きにくい理由を、練習が足りてないからとか、利き手でないからとか、才能の問題とか思って納得していませんか。
でもそれってよく考えると、「動きにくい」って現象に別の名前を付けてるだけで、仕組みについてのちゃんとした説明になっていません。
「なぜ空が青く見えるの?」「晴れてるからだよ。」みたいな感じです。

そもそも練習したら手が動くようになるのはなぜでしょう?と言っても、たくさん練習してもできるようにならないこともありますよね?
また、右利きの人でもお茶碗は左手で上手に持てます。なんでピアノだと上手くいかないんでしょう?
・・・答えは、神経の発達の仕組みにあります。
脳の神経についての理解が深まれば、普段の練習の効率をグンと上げられますし、今回紹介したフィジカルトレーニングのような特別なエクササイズも自分で考え出せるようになります!

カラダ♮は全ての音楽家に向けて、より自由に身体を動かせるようになり、より楽に楽器を演奏できるようになる情報を発信しています!
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知識が増し加えられ、理解が深まるほど、あなたの音楽家としての可能性が開いていきます!

今回のフィジカルトレーニングは、もちろん右手のためにも有効です。
右手の動きを改善したい人は、トレーニングの指示を全て左右逆にやってみてください。
両手とも動きをよくしたい人は、右でも左でもやってみましょう!
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