vol.37 “「ねばならない」は自分を殺す!?”【フェルデンクライス博士の言ったこと】

フェルデンクライス博士の顔

Restriction is a compulsive habit of ignoring one’s own comfort.
It’s lifelong problem.
One learns things not because they’re pleasant, comfortable, make you feel well, but because you have to.
When you have to, you do it; it doesn’t matter how.

制約は、自身の心地よさを無視する強迫神経症的な習慣です。
これは一生の問題になります。
学ぶ理由が、楽しかったり、心地よかったり、幸せな気分になるからではなく、しなくてはならないからなのです。
しなくてはならない時、人はそれをします。どのようにかは重要になりません。

— モーシェ・フェルデンクライス

引用著作 : The Master Move – p178

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カラダ♮の解説

本人も無自覚に、自分自身に制約をかけてしまうことがあります。
何かを学ぼうとする際、この制約を解いてあげるのはとても大事です。

例えば、誰に命令されたわけでもないのに、いつも胸を緊張させて、息を大きく吸い込めない人がいます。
その人の人生のどこかで、「胸を固めなくてはいけない」と感覚的に学んだからなのです。
当然、何をするにも胸の機能は使えなくなりますから、息苦しさや努力感がつきまとい、特に腕を使うような作業が難しくなります。

また腰や背中を過度に張って、背中を反らせようとしている人もよく見かけます。
多くの場合、そういった人は腰痛に悩まされていますが、実はその痛みの原因が「背筋を伸ばさなければならない」という思考からくる制約にあることには中々気付けません。

楽だったり、心地よかったりするならば、ほとんど際限なく能力を向上させていけます。
しかし、「そうしなければいけないからする」ならば、すぐに限界に突き当たり、「本質(How)」でなく「見てくれ(What)」にこだわるので本当の意味では学ぶことができません。

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