vol.13 “エウレカ体験!?”【フェルデンクライス博士の言ったこと】

フェルデンクライス博士の顔

If you do the correct thing right away, you’ve done an exercise.
That’s not learning. […]
When you do exercises you do the thing you already know; it becomes familiar and better.
But it is only what you know. […]
What we want is an experience like a “Eureka” experience.
For that, you must turn your exercise into self-observation.

正しいことを即座にしてしまうなら、それはただのエクササイズです。
学びにはなりません。
エクササイズをする時、あなたは既に知っていることをしています。
より慣れて、向上しはしますが、それはあなたが既に知っているものです。
私たちが欲しいのは「エウレカ」体験です。
そのためにエクササイズを自己観察に変えなくてはいけません。

— モーシェ・フェルデンクライス

引用著作 : The Master Move – p102

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カラダ♮の解説

「エウレカ」体験とは、昔ギリシャのアルキメデスがある物事を解き明かした時に喜びのあまり「エウレカ!(わかったぞ!)」と叫びながら、街を裸で走り回った故事を指しています。

裸で走り回る必要はありませんが、全くなかった感覚を新たに得た時は大きな喜びが伴います。
からだの機能に関して、すでに1あるものを2に訓練するのと、0、すなわちないものを1にするのは大きな違いがあります。

ないもの、つまり感じていない機能はいつまでたっても訓練されませんから、どれだけ月日が経とうとも使えないままです。
しかし、少しでも感じられるようになれば、あとは日常生活の中で無意識に使うので、自然に訓練されていきます。

フェルデンクライス・メソッドの狙いは、この「ないもの」を「あるもの」に変えるところにあります。

そのためには自己観察が非常に大切です。
先生の指示する「正しい型」に自分を合わせることがレッスンの目的ではありません。「見えていないものを見ようとする」のです。

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