vol.45 “習慣を越えて!?”【フェルデンクライス博士の言ったこと】

フェルデンクライス博士の顔

the later the new patterns of doing are called into action, the greater our tendency to use the old, established ones with as little change as possible.

新しいやり方を試すのが遅くなればなるほど、古くてすでに確立されたやり方をできるだけ変化させずに使おうとする傾向が強くなります。

— モーシェ・フェルデンクライス

引用著作 : The Potent Self – p43

カラダ♮の解説

私たち人間は、生まれた時はほとんど何もできませんが、その後長い成長期を通じて、様々な機能を発達させていきます。
神経系が外界からの刺激に反応して、様々な反応パターンに親しんでいくのです。
(具体的には、神経細胞の軸索のまわりにミエリンが形成されて、絶縁体の役割を果たし、細胞間のやり取りを高速化します。)

習慣そのものは良いものです。
習慣があるので、私たちは歩けますし、歌を歌えますし、自転車に乗れます。
しかし、習慣が強まり過ぎて、新しい動き(反応)を学べなくなってしまうと、そこで私たちの人生はとても息苦しいものになってしまいます。

人間は他のどんな動物に比べても、学習によって変化できる割合がとてつもなく大きく、機能を発達させるようにデザインされています。
ですから、変化することができなくなるのは、人間らしさを失うとも言えるのです。
フェルデンクライス・メソッドは、私たちが習慣を越えて、いかに成長し続けていくかの学びです。

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